パワー宿る!?生粋の神社好きママ
|スナックiroha
スナック・バー・キャバクラなどがひしめき合うニシタチのダイヤモンドビル。その6階に新たなスナックがオープンした。それが「スナックiroha」。扉を開けると、笑顔のあきママが出迎えてくれる。
看護師から夜職、そしてスナックのママへ
もともとは看護師をしていたというあきママ。転職を決意したのは35歳の時だった。「日頃から『おめでとうございます』といったポジティブな言葉が飛び交うような場所とは言えない職場だったからか、ちょっと精神的に疲れてしまったんです」と、当時を振り返る。看護師を辞めた後、昼の仕事と夜の仕事を行ったり来たりするうちに「自分には夜の仕事の方が合っているし楽しい」と気付いた。
スナックで働くことになった経緯を尋ねると、「キャバクラで働いている時に、知り合いのスナックのオーナーさんから『うちの店のママが辞めることになったから良かったらやってくれませんか?』と声をかけてもらったんです。スナックで働いたことはなかったけど、年齢的にもこのままキャバクラはちょっと…と思っていたので、やってみたらすごい楽しくて。スナックは常連さんも多いし、お客さんとの距離感が近くて純粋に会話を楽しめる場所だと思います」
キャバクラの仕事も経験したからこそ感じるスナックの魅力に惹かれ、2022年10月に「スナックiroha」をオープンした。
店名の由来は風水最強の数字「168」
お店のロゴをよく見てみると168という数字が。
「運気が上がる言葉を調べていたら、風水占いで強力に崇められている168(いろは)という数字を見つけたんですよ。それに『いろは』には“初歩”という意味もありますから、これから1歩目を踏み出す私にちょうどいいと思ったんです」
なるほど、と感心していると「私ね、神社とか神様とかが大好きなんですよ」と続けるあきママ。それもそのはず、聞けば毎月決まった日に「宮崎八幡宮」と「小戸神社」にお参りに行っていて、休みの日には県外の神社にも足を運ぶほどだという。
話を聞いていれば「八大龍王水神」「幣立神宮」「押戸石(おしといし)の丘」「上色見熊野座(かみしきみくまのいます)神社」など、次から次へとお気に入りの神社やパワースポットの名前が出てくる。極めつけに「私、朝起きた瞬間に『あ、今日ここ行ったほうがいいな』っていうのが降ってきた時にはそこまで行くようにしてます」と話してくれた。不思議なもので、これだけ神社やパワースポットが好きなママの話を聞いていると、それだけで運気が上がってきた気がする。
「職場や友人には言いづらい悩みを吐き出せる場所」を目指して
「スナックiroha」の客層は30〜50代がメイン。「もちろん若い方達も大歓迎です。どちらかというと、ワイワイ賑やかな雰囲気ではなくて、悩み事だったりお話をしたりする人が多いんですよ。私も人の悩みを聞いたりするのが好きだから、仕事や人間関係の悩みとかどんなことでも吐き出してくれていいし、そういうのが話せる場所にしていきたいですね」
取材中も一言一言、丁寧に答えるあきママからは優しさと包容力が滲み出る。何か悩みを抱えている人、話好きな人、そして神社やパワースポットが好きな人はぜひ一度は訪れておきたい店だ。
昼間はヨガのインストラクター
あきママ、実はスナックの仕事とは別にヨガのインストラクターもしているのだとか。普段は、スポーツジムやヨガスタジオなどで教えている。
「イベントに呼ばれて講師をすることもあって、青島ビーチパークでサンセットヨガをすることもありますね。コロナ禍になる前は保育園でも教えていたんですけど、今は外部講師立ち入り禁止になっちゃって…」
ヨガで精神的なこともたくさん学んだというあきママ。今はスナックのママとして働いているが、やはり看護師をしていた時の経験が生かされて「人を落ち着かせる空間」を作り上げているのだろう。
「スナックの神様」は、きっといる
「また来てねー!」と笑顔で手を振り見送ってくるあきママの姿に、「明日からどんなことでも頑張れそう!」と思わせてくれる「スナックiroha」。
「トイレの神様」という歌があるように、きっと「スナックの神様」もいるのだろう。そしてその神様はあきママ自身なのかもしれない。そう、まさにここは神社好きのママが宿るニシタチのパワースポットなのだ。
取材=恒吉浩之、原稿執筆=杢元主将、撮影=田村昌士
Data
あきママ
宮崎県宮崎市出身。 “超”がつくほどの神社好きで一番好きな場所は高千穂の「八大龍王水神」。昼間はヨガのインストラクター。